バイク好きがミシンを作るとこうなるのか
このバイクを見た時精密に作られたバイクのレプリカか何かかと思ってしまうがそうではない、これはミシンなのだ。
よく見るとミシンとして部品などがうまく溶け込み、どのように布が吸い込まれていくのか想像しやすいのが面白い。
この作品はSingerGPと呼ばれる作品でバイク好きにはたまらないミシンと言える。
しかしバイク乗りがミシンを使う機会があるのかどうかと聞かれると謎な部分が多いのは否めない。
しかし使うことはないのかもしれないが、その細かな再現率に圧倒され、思わず欲しくなってしまうのが、なんともにくめない。
サイズ感はちゃんとミシン
フレーム部分がミシンというだけありサイズ感は旅行カバンにすっぽり入る程度のもの。
製作者とツーショットで並んだ写真が存在しているが、サイズ感はミシンそのものだ。
フレームがミシンなのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。
さらに面白いのがライダーもしっかりと製作されており、ミシンのサイズにジャストフィットする。
頭部には空冷2ストロークエンジンのヘッドカバーを使用し、バイク好きの心をどこまでも掴みにかかっているのが解る。
あまりにも生き生きとしていて今にもバイクミシンに乗って走り出してしまうのではないかと錯覚するほどだ。
制作者はGianlucaFerrerini氏
製作者のGianlucaFerrerini氏は、イタリアサンレモでGianlucaFerreriniCreationsandMechanicalArtを主宰している、バイク好きのアーティストである。
まあバイク好きかどうかはSingerGPの完成度を見れば一目瞭然だろう、言うまでもない。
作品のほとんどは様々な機械の廃品を使用していて今回のバイクのパーツのようなものを接着剤を使わずにボルト、ナット、溶接などで繋ぎ合わせ作成されている。
機械らしい作り方をするのもメカ好きの性というやつだろう、バイク以外の作品も細かなところまで機械好きの心が込められている。
バイクの部品を使った飛行機や時計など見所満載である。
どの作品もスチームパンク的な魅力がある
GianlucaFerrerini氏の作品は、俗に言うスチームパンク的な魅力も感じられる。
ただスチームパンクと呼ぶにはあまりにも荒々しく個性が強い、そうした型に当てはまらないのだろう。
SingerGPのようなミシンひとつとっても、作品へのこだわりが強く感じられる。
細かな部分に至るまでこだわり抜かれ、バイクの造形好きが思わず欲しいと声を出したくなるようなミシンだ。
エンジン部分やロケットカウルが魅力的に仕上がり、これは走る機能もついているといわれても誰も疑わないだろう。
GianlucaFerrerini氏の作品は、見る人に多くのことを想像させてくれるのだ。